
厚物と呼ばれる鋼材製品です。板厚30mmのSS400をレーザーで製品外周四角抜き、各種孔抜きを施しました。このプレートとH鋼とは被覆アーク溶接で接合です。
溶接のコストダウンというのはどちらかというと製作側においてのコストダウンと言えます。設計者側、開発者側、クライアント側でのコストダウンでは無いと考えます。溶接職人技術のコントロールや作業効率のコントロールはクライアント側ではできないからです。
では、溶接のコストダウンを設計者側でコントロールするにはどうしたらいいかといいますと、とりもなおさず、構造物の設計でコストダウンするしかありません。構造を満たす部材の選定や構造計算上成立させるための支持補助部材の数量や母材選定や、溶接する部材の納まりや取り合いの設計を行うのです。
複雑な納まりで耐力を確保できると思ったが、部材製作や溶接にコストがかかるようならコストダウン不合格です。数量、本数が膨大なら膨大なコストアップです。もちろん使う人々(エンドユーザー・コンシュマー)の安全上決定した、ということでしたら、そのコストが安全確保のコストです。